アキバタマビ21は3331 Arts Chiyodaでの約12年間の活動を終え、現在移転準備中です。移転までの間、いろんな場所をお借りして、同じ問題意識を共有しているアーティストたちによるトークや展示設営にまつわるワークショップなど、さまざまなイベントを開催します。
「これまで」アキバタマビ21という場で起きたことを振り返り、次の新しい場所での、またそれぞれのアーティストにとっての「これから」の活動につながるヒントを探る試みです。
「描くこと」
昨年5月から開催してきた企画「アキバタマビ21移転プレイベント:これまでとこれから」も、この第10回が最終回です。
作品としての絵画やデザイン、ドローイング、そして鑑賞者が目にする機会の少ない下絵などのスケッチはもちろんのこと、立体や映像、パフォーマンスといったなかでも行われる「描くこと」は、当然ながらアーティストによって一人ひとり表現や手法が異なります。
アキバタマビ21のこれまでとこれからをつなぐ最終回として、制作活動を続ける上で誰もが向き合う、このシンプルな「描くこと」をテーマに取り上げ、それぞれの表現や手法とそれを支える思考について共有したいと思います。
今回のイベントでは、登壇者に石田尚志、O JUN、栗原一成、中村寛を迎え、冒頭で「夏の集い 『速玉』」を上映します。この映像は、2020年に行われた石田尚志、O JUN、栗原一成によるパフォーマンスの記録で、「速玉」とは登壇者4名の活動名です。
上映後のトークではそれぞれの向き合う「描くこと」についてお話しして頂きます。
日時:2024年3月31日(日)18:00〜20:00
*18:00〜上映、18:40頃〜トーク予定
登壇者:石田尚志、O JUN、栗原一成、中村寛
会場:Up & Coming(東京都渋谷区神宮前3-42-18)
アクセス:東京メトロ銀座線「外苑前駅」3番出口より徒歩4分
東京メトロ銀座線・千代田線・半蔵門線「表参道駅」A2出口より徒歩10分
東京メトロ千代田線・副都心線「明治神宮前〈原宿〉駅」5番出口より徒歩13分
登壇者プロフィール
石田尚志
画家・映像作家、1972年生まれ。ドローイング・アニメーションなどの技法をもちいた映像作品やインスタレーションを制作し、パフォーマンスも行う。
近年の個展として、「渦まく光 Billowing Light : ISHIDA Takashi」(横浜美術館、沖縄県立博物館・美術館、2015年)、「弧上の光」(国際芸術センター青森、2019年)など、国内外で発表している。本年(2024年)は、神奈川県立近代美術館葉山での個展を予定している。
O JUN
1956年東京都生まれ。1982年東京藝術大学大学院美術研究科油画専攻修士修了。1984〜85スペイン(バルセローナ)滞在。1990〜94ドイツ(デュッセルドルフ)滞在。2007文化庁新進芸術家留学制度アルゼンチン(ブエノス・アイレス)滞在。
画家。多年に渡り作家活動を続け国内外において個展、グループ展などで発表している。”絵と恥は死ぬまでカケ”が信条。
栗原一成
画家、1967年生まれ、1995年多摩美術大学大学院美術研究科修了 、2011年「ゲルオルタナ」設立、
現在多摩美術大学教授、主な受賞歴に「第2回セゾン美術家助成プログラムグランプリ(2001年)、
主な展覧会に「Contemporary Art of China and Japan」(釜山市立美術館、2010年)、
近年に個展「謡|UTAI」(Park8、2022年)、「哲学対話×ライブペインティング/ART &Philosophy」(九州大学、2023年)など。
中村寛
文化人類学者。デザイン人類学者。アトリエ・アンソロポロジー合同会社(Atelier Anthropology LLC.)代表。多摩美術大学リベラルアーツセンター/大学院教授。KESIKI Inc. Insight Design。「周縁」における暴力、社会的痛苦、反暴力の文化表現、脱暴力のソーシャル・デザインなどの研究テーマに取り組む一方、人類学に基づくデザインファーム《アトリエ・アンソロポロジー》を立ちあげ、さまざまな企業、デザイナー、経営者と社会実装をおこなう。著書に『アメリカの〈周縁〉をあるく――旅する人類学』(平凡社、2021)、『残響のハーレム――ストリートに生きるムスリムたちの声』(共和国、2015)。編著に『芸術の授業――Behind Creativity』(弘文堂、2016年)。訳書に『アップタウン・キッズ――ニューヨーク・ハーレムの公営団地とストリート文化』(テリー・ウィリアムズ&ウィリアム・コーンブルム著、大月書店、2010)。