第12回展


断片の集積

長雪恵 官野良太  高梨麻世 TAKU NISHIMURA 吉田絢乃

2025年8月27日(水)~9月28日(日)
12:00~19:00(金・土は20:00まで、最終日は17:00まで)火曜休場


以前に比べ、いつでもどこでも様々な情報に溢れ、ものを見たり聞いたり出来てしまう。
過去のモノも現在のモノも同列に混在しているからこそ、ものごとに対する概念や捉え方も多様化している。
そんな現代に生きる私たちは、制作にあたって大なり小なり現実社会における事象、出来事からは逃れられず、無意識のうちに影響を受けている。
何気ない日々の中での違和感、馴染まなさ、不確定さ、あるいは美しさ…といったことを起点とし、思考、制作を続けている。
いま、ここの断片、過去の断片、それをつなぎ紡ぎ出てきた断片…。
日々の生活は断片の連なりであり、地層のように積み重なっていく。
本展は立体・平面・インスタレーションなど多様な形式で制作し、素材や表現について模索するメンバー5名によって構成されている。
作家各々の視点で捉えられた断片たちが共鳴するようなイメージから「断片の集積」というタイトルとした。
これらの断片から紡がれる作品群は、ありとあらゆる存在、状況、概念、時間、現象の集積のメタファーであり、そこから立ち現れてくるものから鑑賞者に時間、記憶、事象とさまざまな想像力を喚起させていきたい。

 

Contents

Artists

長雪恵

OSA Yukie

自分が過去に制作した作品や、自分の身の回りにあり使われなくなったモノをモチーフに制作をしている。
そこには変化や転換があり、また時の厚みと重さがある。
その中にある「変わること」と「変わる中でも変わらないこと」。
時代は変わり、時間は流れ、そして作品も変わり続けていく。

東京都生まれ 
2004年 多摩美術大学造形表現学部造形学科(油画)卒業

【受賞歴】
2024年 第27回岡本太郎現代芸術賞展 特別賞
2017年 SICF18 石田尚志賞
2017年 2017松濤美術館公募展 優秀賞
2009年 前橋アートコンペライブ2009 ミヤケマイ賞
2009年 第12回岡本太郎現代芸術賞展 岡本敏子賞

【個展】
2025年 長 雪恵個展「あれとこれとそれと」TETOKA (東京)
2024年 長 雪恵個展「重なる時」Gallery 04街区(大阪)  
2023年 長 雪恵展「うつろい」 gallery kissa(東京)
2022年 長 雪恵個展「ぬくもり」 OLD/NEW SELECTBOOKSHOP 一日(東京)
2022年 長 雪恵個展「いろいろ」ギャラリーニイク(東京)

【グループ展】
2021年 「いまだかつてあるゆらぎ」AKIBATAMABI 21(東京)
2018年 「SICF受賞者展 スパイラル」(東京)
2010年 岡本太郎の「いきもの」展に作品展示 岡本太郎記念館(東京)


官野良太

KNNO Ryota

主に透明樹脂を用いて、人の内面や記憶をテーマに制作している。現在制作するものは反射や透過によって生み出される光の彫刻である。自然現象を彫刻の要素に加えて、その融合とコントラストを追求している。

神奈川県生まれ
2011年 多摩美術大学美術学部彫刻学科卒業
2013年 東京藝術大学大学院美術教育修了

【個展】
2025年 「慢・游 TOUR」NEPTUNE GALLERY(台北)
2024年 「官野良太個展-波の音-」Hideharu Fukasaku gallery Roppongi(東京)
2023年 「残響」 NEPTUNE GALLERY(台北)
    「波光粼粼」磐鈺建設(台中)
2022年 「pool」米魚ギャラリー(北京)

【主なグループ展】
2025年 「One Art Taipei」Hotel Metropolitan Premier Taipei(台北)
    「ART CENTRAL HK」Central Harbour Front(香港)
    「Art Monster」華山1914文創產業園區 (台北)
    「Bloomin’ Pearl」TASAKI 銀座本店(東京)
    「映物成詩」NEPTUNE GALLERY(台南)

【受賞学術賞】
2021年 いい芽ふくら芽 in Tokyo 2021 オーディエンス賞
2014年 第88回国展彫刻部 国画賞
2013年 第87回国展彫刻部 新人賞
2012年 東京藝術大学 安宅賞

【作品収蔵】
2024年 東京都中央区 Brillia ist Tower 勝ちどき(東京)
2015年 藤沢市もみじ幼稚園(神奈川)

【ワークショップ】
2025年 「凪のオブジェ」Brillia ist Tower 勝ちどき(東京)

 


高梨麻世

TAKANASHI Mayo

日常の中で瞬間的に目に入ってくる映像、よぎる記憶、生まれる感情の蓄積を制作の起点とし、アクリルや水彩、蜜蝋等を用いて描いている。蓄積されていく断片的な現実とイメージを混在させ、矛盾を抱えながら画面へ取り出していく。
近年は蜜蝋を使用した記憶の重層イメージや相反する意味性を持つ場所をモチーフにする事が増えた。
断片的に描くことで鑑賞者の記憶に働きかけ、普遍的な本質を掴み取ろうとしている。

神奈川県生まれ
2006年 多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻卒業
2008年 多摩美術大学大学院美術研究科修了
関東を拠点に絵画、ドローイング作品を制作、表紙絵・挿絵等の提供。

【主な個展】
2024年 「【pepin at arca】PROJECTS Part.36」arca (東京)
2023年 「上尾ビエンナーレ 喫茶芸術領域構築展vol.12」(さいたま国際芸術祭2023応援プロジェクト)上尾アートセンター(埼玉)
    「きれぎれ」s+arts(「Whereabouts」’20)(東京)
2017年 「Here」 Shonandai Gallery(東京)
2016年 「Wander」ギャラリー檜(東京)他

【主なグループ展】
2023年 「our voice」 リベストギャラリー創(東京)
2022年 「LIFE LINE」( 「visible/invisible」「About distance」「About clossing」)
(コロナ禍を経ての意識をテーマにしたシリーズ展示)(’20~)gallery FACE to FACE(東京)
2020年 「ONVO STUDIO EXHIBITION vol.2 ─for LIFE─」 ものくり商事 Gallery Pepin(埼玉)
2018年 「いまそこにあるなにか」 FEI ART MUSEUM YOKOHAMA (神奈川)
2017年 「EXPO CONTEMPORARY TYPE A+B Artists(Japan) 」(LA)
    「AVANT GARDEN」Arena 1 gallery(LA)他

【主な賞・活動歴】
2021年 ツヅキ・キズナ クリスマスアートプロジェクト協力/港北みなも
2018年 第35回福井SM美術展 入賞
2015年 ワンダーシード2015 入選
2012年 第7回タグボートアワード 入選
2009年 第169回チョイスコンペ 準入選 他

 


TAKU NISHIMURA

 

日常生活からピックアップした複数の異なる要素をクロスオーバーさせ、そこから生まれる予期せぬ様相にリアクションするように、立体、平面、インスタレーションなど横断的に作品を展開。遊びの延長線上に自身の制作行為を位置づけており、ユーモアと即興の集積からなる作品は既成概念に揺さぶりをかける。
近年では作品から生まれる端材に着目し、それらをアップサイクルした小作品やアクセサリーの制作、ワークショップの企画など活動の幅をひろげている。

岐阜県生まれ 
2017年 多摩美術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了

【主な個展】
2024年 SK鉱産株式会社×西村卓「未来の都市を作ろう」メディアコスモス(岐阜)
2023年 「どっちもあるしどっちもない」ツインギャラリー蔵(静岡)
2023年 「ボクノネ キミノネ ヒトノネ」一般社団法人ヒトノネ(岐阜)
2022年 「scramble」ラフォーレ原宿「愛と狂気のマーケット」(東京)
2018年 「拡張都市」銀座蔦屋書店 GINZA ATRIUM(東京)

【主なグループ展】
2024年 「未来の交差点」東急プラザ銀座(東京)
2023年 NEW ENERGY「神出鬼没」渋谷PARCO(東京)
2022年 「原泉アートデイズ!」静岡県掛川市原泉地区一帯(静岡)(’23) 

【主な受賞歴】
2024年 「Frau ethical award 2024」受賞
2020年 「若手彫刻家助成金」河野文化財団

【作品収蔵】
2025年 積水化学工業株式会社 大阪本社(大阪)
2025年 株式会社日建設計 本社 pynt(東京)
2024年 トリエ京王調布 てつみち(東京)
2023年 チャームプレミア経堂(東京) 
2017年 ホテル「ハイアットセントリック銀座東京」(東京)

 


吉田絢乃

YOSHIDA Ayano

人の蓄積した時間や体温などの痕跡からその所有者の気配を想起させたいと考えている。アクリル絵の具や水性塗料の塗膜を支持体とし、そこに日常を取り込む情報を描画する方法で制作している。

東京都生まれ
2011年 多摩美術大学造形表現学部造形学科卒業
2013年 多摩美術大学大学院美術研究科油画研究領域修了

【個展】
2023年 「Nesting material」Hideharu Fukasaku Gallery Roppongi (東京)
2022年 「画廊からの発言─新世代への視点 2022 吉田絢乃展『territory』」藍画廊(東京)
2020年 「Staying behind」Hideharu Fukasaku Gallery Roppongi(東京)
2019年 「積層するひと」FEI ART MUSEUM YOKOHAMA(神奈川)
2013年 「吉田 絢乃展」ゆう画廊 (東京)

【グループ展】
2025年 「DELIRIUM」渋谷ヒカリエ 8/CUBE(東京)(ʼ19~ʼ21、ʼ23ʼ 24)
2024年 「EXOTICA vol.2」富山市ガラス美術館 (富山)
2019年 「第22回岡本太郎現代芸術賞」川崎市岡本太郎美術館 (神奈川)
2018年 「アーツ・チャレンジ 2018」愛知芸術文化センター (愛知)
2015年 「FACE 展 2015」東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館 (東京)

 

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*詳細は決定次第、このページやUp & ComingのSNSで公開します。

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